お葬儀の豆知識
ナンカスーコー(七日焼香)とは?|葬儀後に続く祈りの7日間

沖縄の葬儀には、本土とは異なる伝統が多く残ります。そのひとつが ナンカスーコー(七日焼香) と呼ばれる独特の供養習慣です。ナンカスーコーは、故人が亡くなってから四十九日の忌明けまで、七日ごとに執り行われる週忌法要(しゅうきほうよう)のことです。
この記事では、ナンカスーコーの意味・やり方・地域差・現代的な形をわかりやすく解説します。
ナンカスーコーとは?
ナンカスーコーとは、故人の魂がこの世とあの世を行き来する不安定な時期を、手厚く供養し、無事に仏の世界へ旅立てるようにする大切な儀式のことです。語源は沖縄方言で、ナンカ(七日)とスーコー(焼香=線香を供えること)を合わせた言葉です。
◇ナンカスーコーの位置づけ
沖縄の葬送文化は、仏教の「中陰(四十九日)」の影響を強く受けています。仏教では、亡くなったあと、7日ごとに計7回、閻魔大王(えんまだいおう)などの裁判官による審判が行われると考えられています。四十九日目には、最後の裁判が行われ、最終的な来世の行き先が言い渡される日とされています。沖縄でも同じように「七日ごとの供養」が重要視されてきました。
◇なぜ7日ごとに祈るのか?
遺族が7日ごとに焼香(法要)を行うのは、故人が生前に犯した罪を少しでも軽くし、良い審判を受けられるよう、この世から善行を積んで後押しする(追善供養)ためです。
仏教では特に「亡くなった直後の7日間は最も大切」とされ、三途の川を渡る場所が決まる審判が行われると言われています。沖縄でも“魂が不安定な時期”とされ、家族が毎日祈りを捧げます。
ナンカスーコーのやり方
沖縄のナンカスーコーのやり方を簡潔にまとめます。
①準備するもの(お供え物)
沖縄の法要では、以下のセットが基本です。
- ウサンミ(重箱料理):豚肉、揚げ豆腐、カマボコなどを詰めた「おかずの重」と「お餅の重」
- 盛り菓子・果物: 法要用の菓子や、リンゴ・バナナなどの果物
- 花・お茶・水・お酒: 仏壇の左右に供える
- お線香(平御香):沖縄で一般的に使われる平たいお線香
②当日の流れ
- お墓参り(早朝):家族だけでお墓へ行き、報告と拝みを行う
- 自宅での準備: 仏壇にお供え物を並べ、弔問客を迎える準備をする
- 読経と焼香: 僧侶を招く場合は読経してもらい、続いて遺族、親族、知人の順で焼香を行う
- ウサンデー(会食):拝みが終わった後、お供え物を下げ、参列者で分け合って食べる
③沖縄ならではの焼香作法
沖縄では宗派を問わず、「3回」つまんで落とすのが一般的です。
- 遺影に一礼した後、3本の指で真っ向(まっこう/お香)をつまみ、香炉へ静かに落とす
- 最後に合掌し、遺影と遺族に一礼して退く
④週ごとの違い(重要)
すべてを盛大に行うのは大変なため、最近は強弱をつけるのが一般的です。
- 奇数週(1・3・5・7週目):「ウフナンカ」と呼ばれ、親戚や知人を招く大きな法要になる
- 偶数週(2・4・6週目):「マドゥナンカ」と呼ばれ、家族だけで静かに行うことが多い
最近は、初七日に四十九日分までまとめて済ませる「繰り上げ法要」を選ぶ家庭も増えています。状況に合わせて調整しましょう。
沖縄独自の「七役場(ナナヤクバ)」
沖縄には、地域や家庭による違いはあるものの、独自の伝承があります。それは、故人の魂はあの世へ向かう途中に「七つの役場」を通らなければならないと言われていることです。それぞれの役場でスムーズに手続きが進み、無事に後生(グソー)へ行けるよう、家族が7日ごとに祈りを捧げるのです。
つまり、ナンカスーコーは「故人が迷わず良い場所へ行けるように、家族が毎週エールを送る行事」といえます。最近の沖縄では、親族の集まりやすさを考慮し、奇数週(初七日、三七日、五七日、四十九日)を大きな節目として重視し、それ以外を家族のみで簡略化することも一般的です。
現代のナンカスーコーの形
最近では、親族が集まりやすいように、平日のナンカスーコーは家族だけで済ませたり、週末にずらして行ったりすることも増えています。また、初七日(ハチナンカ)と四十九日(ウフナンカ)以外は簡略化するケースも行われることが増えています。
まとめ

ナンカスーコーについて、ご理解いただけましたか。ナンカスーコーは故人が無事に極楽浄土(後生/グソー)へ行けるよう、残された家族が祈り、故人の徳を積むための大切な儀式です。近年では、仕事や遠方の親族に配慮し、葬儀や初七日の日に残りの法要をまとめて済ませる「繰り上げ(クリアゲ)法要」を選択する家庭も増えていますが、大切にしたいのは気持ちなので、現代の形式が簡略化されても、変わらず、故人が無事にグソーへ行けるよう、心を込めてお祈りすることが大切です。
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