お葬儀の豆知識
納棺とは何をする?葬儀前に行う準備と家族が知っておきたいこと

「納棺」という言葉は知っていても、「実際には何をするの?」「家族も立ち会うの?」「棺の中には何を入れてよい?」など、詳しい流れまでは分からないという方も多いのではないでしょうか。納棺は、故人の身なりを整え、棺へ納める大切な儀式です。
本記事では、納棺の意味や一般的な流れ、家族ができること、副葬品を選ぶ際の注意点についてご紹介します。
◇納棺とは?いつ行うもの?
納棺とは、故人の身体を整え、棺へ納めることです。一般的には、ご遺体を安置した後、通夜や葬儀までの間に行います。ただし、納棺のタイミングや進め方は、葬儀形式や地域、葬儀社によって異なります。
葬儀社のスタッフが中心となって行うことが多いですが、家族が立ち会い、着替えを手伝ったり、副葬品を棺へ納めたりする場合もあります。また、葬儀社によっては、納棺を専門に行う「納棺師」が担当することもあります。
◇納棺ではどのようなことをする?
納棺の具体的な内容は、葬儀社やプラン、宗教・宗派などによって異なりますが、一般的には次のような流れで進められます。
| 主な工程 | 内容 |
| 身体を整える |
清拭などで身体を清潔にする |
| 身支度・着替え |
死装束や故人が好んだ服などへ着替え、髪や髭、化粧などを施す |
| 納棺 |
家族が見守る中で棺へ納める |
| 副葬品を納める |
花や手紙などを棺に添える |
身体を拭いて清潔にすることを「清拭」といい、希望によってはお湯で身体を洗い清める「湯灌」を行う場合もあります。その後、髭を整えたり、必要に応じて化粧を施したりするなど、故人らしい表情に整えます。これを「死化粧」や「エンゼルメイク」などと呼ぶことがあります。
衣服についても、仏式では白い死装束を用いる場合もありますが、必ずしも全員が同じ服装にするわけではありません。故人が気に入っていた洋服や着物、スーツなどを選べることもあります。「この服を着せてあげたい」という希望がある場合は、早めに葬儀社へ相談しておくと安心です。
◇家族も納棺に立ち会える?
納棺には、家族が立ち会える場合もあります。葬儀社によっては、家族が足袋を履かせたり、衣服を整えたりする工程に参加できる場合があります。また、棺に納めた後、花や手紙などを家族の手で添えることもあります。
ただし、必ず参加しなければならないわけではありません。立ち会いがつらい場合は、無理に参加する必要はありません。どの工程に参加するかは、家族の気持ちを優先して決めるとよいでしょう。
棺に入れられるもの・避けたいもの

故人と一緒に棺へ納める品を「副葬品」と呼びます。手紙や少量の花など、燃えやすいものを納められる場合があります。一方、火葬炉や遺骨に影響を与える可能性があるものは、入れられない場合があります。代表的な例としては、次のようなものがあります。
<副葬品で避けたいもの>
- 金属製品やガラス、陶磁器
- プラスチック製品
- 電池を使用するもの
- ライターやスプレー缶などの危険物
- 厚い本や大量の衣類
- 水分の多い果物や食品
例えば、眼鏡や腕時計を「いつも身につけていたから入れてあげたい」と考えても、そのまま火葬できない場合があります。その際は、火葬後に形見として保管する方法もあります。また、本や衣類なども「燃えるものだから大丈夫」とは限りません。量が多いと燃焼に影響することがあるため、注意が必要です。副葬品に関するルールは火葬場によって異なるため、自己判断で棺に入れず、事前に葬儀社へ確認しましょう。
ペースメーカーなどがある場合は事前に伝える
故人が心臓ペースメーカーなどの医療機器を使用していた場合は、必ず葬儀社へ伝えておきましょう。火葬時の安全に関わるため、ペースメーカーなどの医療機器を使用していた場合は、事前に葬儀社へ伝えましょう。
対応方法は施設や状況によって異なるため、家族が自己判断するのではなく、葬儀社や医療機関、火葬場の指示に従います。また、医療機器以外にも「これは棺に入れて大丈夫だろうか」と迷うものがあれば、納棺前にまとめて確認しておくと安心です。
◇沖縄でも納棺の形は家庭によってさまざま
沖縄でも現在は、葬儀会館や葬儀社のスタッフと相談しながら納棺を進める家庭が多くあります。一方で、葬儀や火葬の順序、故人に着せる衣服、副葬品などについて、地域や家庭に受け継がれてきた考え方が残っている場合もあります。
過去の慣習を必ずそのまま守らなければならないわけではありませんが、年長の親族が大切にしているしきたりがある場合には、事前に確認しておくことで家族間の行き違いを防ぎやすくなります。葬儀社にも希望を伝えながら、故人と家族に合った納棺の形を選ぶとよいでしょう。
まとめ

納棺は、故人の身体や身なりを整え、棺へお納めする葬儀前の大切な準備です。清拭や着替え、死化粧などを行い、家族が立ち会って副葬品を納めることもあります。ただし、すべての工程を同じ方法で行うわけではなく、葬儀形式や地域、家庭の希望によって内容は異なります。
また、副葬品には火葬できないものや制限されるものがあるため、自己判断で棺へ入れず、事前に葬儀社へ確認することが大切です。「どのような姿で送りたいか」「何を持たせてあげたいか」を家族で話し合いながら、落ち着いてお別れの準備を進めていきましょう。
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